2025平和行動in沖縄「北海道代表団」を派遣

連合北海道は11月5日から9日までの日程で2025平和行動in沖縄を実施し、「北海道代表団」として16名を現地に派遣し平和学習に取り組んだ。本来であれば6月23日の慰霊の日を中心に連合本部主催で開催されるが、参議院選挙と日程が重なったことから、この時期での北海道独自行動となった。

まず、学習1日目は伊江島に渡り、平和ガイドの案内による戦跡めぐりを行った。住民のおよそ半数が犠牲になったと言われる島であり、日本軍の命令により、住民は武器を持って戦い、集団自決も行われた。こうしたことから「沖縄の縮図」とも言われ、今なお残る傷跡が、当時の悲惨な状況を物語っていた。

2日目は、基地めぐりということで、最初に辺野古基地を周辺の海岸から見学した。美しい海が基地で埋め立てられていく様は、なんとも複雑な気持ちであり、この基地の必要性について考えさせられるものであった。続いて、嘉手納基地、普天間基地とめぐり、市民が普通に生活しているところを、爆音を響かせ飛び交う戦闘機を目の当たりにし、この光景が、通常の光景であってはならないとの思いを新たにした。

最終日の3日目は、激しい地上戦の舞台となり、多くの民間人が犠牲になった本島南部へ移動し、摩文仁の丘や糸数アブチラガマなどの戦跡めぐりを行った。糸数アブチラガマは、元々は住民の避難壕だったが、日本軍に陣地や倉庫、南風原陸軍病院の分室として利用され、多くの人々が亡くなった。ガイドに案内されガマの中を見学したが、当然明かりもなく、当時は多くのけが人と生死をさまよい苦しみの声を上げる人々がひしめき合っていた。その状況はまさに想像を絶する。ここで見たもの、感じたものを、私たちが伝えていかなければならないとあらためて感じた。また、ひめゆり平和祈念資料館や沖縄平和祈念資料館を見学し、写真パネルをはじめ、沖縄戦体験者の証言文などから沖縄戦の実相を学んだ。

今年は戦後・被爆から80年の節目の年である。今あるこの平和を次の世代に残すことができるのか、それは今を生きる私たちにかかっている。私たちの責務として戦争を語り継いでいかなければならない。連合北海道は戦争がもたらした惨劇と実相を忘れることなく、引き続き「米軍基地の整理・縮小」「日米地位協定の抜本改定」を求め平和運動を推進していく。