「被爆80年 2025平和行動in広島・長崎北海道統一代表団」を派遣

原子爆弾の投下から80年の節目を迎えるにあたり、連合北海道・原水禁北海道・北海道友愛KAKKINは、8月4日から10日の日程で延べ63名を「北海道統一代表団」として広島・長崎に派遣しました。

8月5日に開催された「平和ヒロシマ集会」では、主催者挨拶として連合本部の芳野友子会長が登壇し、「現代世界には武力紛争があふれ、核戦争の危険性は過去数十年間で最も高まっています」と述べました。また、日本原水爆被害者団体協議会のノーベル平和賞受賞に触れ、「この受賞は、核兵器の脅威が高まる国際情勢の中で、私たちに希望の光を与えると同時に、国際社会に対して『核兵器禁止条約』への早期署名・批准を求める大きな声となりました」と語りました。

さらに、今年3月7日に開催された核兵器禁止条約第3回締約国会議では、核兵器禁止条約を批准していない31のオブザーバー国を含む87の国・地域が参加し、「国際情勢の不安定化が進む中でも、核兵器なき世界に向けた取り組みを強化する」との政治宣言が採択されました。芳野会長は、「国際社会の継続した対話の重要性と、世界の安全保障環境への危機感が多くの国と地域で共有されたことは、核兵器廃絶に向けた議論を深めるうえで極めて重要です。日本政府には、唯一の戦争被爆国として、核軍縮と不拡散の強化に向けた具体的な取り組みを各国に求め、『核兵器のない世界』の実現に向けた不断の外交努力を強く求めたい」と核兵器廃絶と恒久平和の実現に向け、決意を述べました。

引き続き、8月8日に開催された「平和ナガサキ集会」では、芳野会長による主催者挨拶の後、「若者からのメッセージ」として、第28代高校生平和大使24名が紹介されました。連合北海道と退職者連合で構成する北海道高校生平和大使派遣実行委員会から選出された岩山心咲さんと山岸莉音さんも登壇し、仲間とともに「被爆者や戦争体験者から受け継いだ平和のバトンを、世界に広げていく決意」を表明しました。

また、ピースフラッグリレーとして、連合長崎から連合北海道・根室集会へと平和の思いが込められた旗が引き継がれました。旗を受け取った連合北海道の佐藤環樹副会長は、「いま引き継がせていただいたこのフラッグは、今日ここにお集まりの皆様、そして世界中の恒久平和への願いが込められた、非常に重要な意味を持つ貴重なフラッグです」と語り、「来月開催予定の『平和行動 in 根室』では、1945年から80年にわたって不法占拠されている実態と同時に故郷北方四島をおわれた日本人住人の思いに心を重ねていただき、一刻も早い北方領土の早期一括返還と日露平和条約の締結に向けた決意を改めて確認したい」と力強く宣言しました。

参加者はこれらの集会を通じて、「安全な暮らしのためには、戦争や核兵器はいずれもなくさなければならない」との思いを新たにしました。

統一代表団は広島においてピース・ウォークに参加するなど、それぞれ学習を深めるとともに、広島では北海道独自の取り組みとして、原爆死没者慰霊碑への献花を行いました。長崎では被爆地・淵中学校への墓参を行い、ピースウォークは雨天による影響を考慮し中止とし、長崎原爆資料館を見学しました。

また、連合北海道の独自行動として、鹿児島県にある知覧特攻平和会館の見学も行いました。

連合北海道は、今後も核兵器廃絶と世界の恒久平和の実現をめざし、職場や地域における核兵器廃絶運動に粘り強く取り組んでいきます。