寿都町における「文献調査」への応募検討に対する事務局長談話

2020年8月17日

寿都町における高レベル放射性廃棄物最終処分場選定に向けた文献調査への応募検討に対する事務局長談話

日本労働組合総連合会北海道連合会

事務局長 藤盛 敏弘

■近視眼的な判断は地域の将来に禍根を残す

後志管内寿都町の片岡春雄町長は8月12日、高レベル放射性廃棄物の最終処分場選定の第1段階となる文献調査への応募について検討することを表明した。唐突な表明を受けて地域住民や周辺自治体の間には驚きと困惑が広がり、管内の9漁協は寿都町長への抗議を決議するなど、地域の農林水産業や観光への影響が懸念されている。

片岡町長は、応募を検討する理由として、悪化した町財政改善のために国の交付金を見込んでいるが、財政を継続的に確保するためには、文献調査の2年間にとどまらず次の段階に踏み込む可能性を否定できず、将来的に最終処分地の受け入れに進むおそれがある。

交付金を期待して調査に応募することは、寿都町のみならず周辺自治体の地域振興に水を差すことになりかねず、近視眼的な町長の姿勢は、将来に禍根を残すものと言わざるを得ない。

■道条例の遵守に向けて知事は毅然とした対応を

北海道は、「北海道における特定放射性廃棄物に関する条例」を制定しており、道内に高レベル放射性廃棄物の受け入れを認めないことが基本的な方針である。道条例に法的拘束力はないとされるが、制定には道民の切実な意思が込められており、高レベル放射性廃棄物の最終処分が国策ではあっても、国は道条例を最大限尊重すべきである。土屋俊亮副知事が寿都町役場を訪れ、片岡町長に対して、「特定(高レベル)放射性廃棄物の持ち込みは受け入れがたい」とした道条例の遵守を求めたことは、道の姿勢を明確にする行動として当然である。

道は、条例制定の背景を踏まえ、道民の意思が蔑ろにされることのないよう、今後とも寿都町への働きかけを継続するとともに、道内のいかなる地域においても、国が道の頭越しに調査地を選定しないよう、知事の毅然とした対応を強く求める。

■国は道条例を尊重し調査対象とすべきではない

連合北海道は毎年、政府予算に関する「要求と提言」中央要請において、「北海道における特定放射性廃棄物に関する条例」を尊重するとともに、道内すべての自治体に対して最終処分地の選定に向けた調査要請等をしないよう国に求めてきた。また、道に対しては、北海道の立場からもこのことを国に求めるよう要請を継続してきた。

連合北海道は引き続き、北海道に高レベル放射性廃棄物が持ち込まれないよう、道条例の尊重・遵守を訴えていくとともに、国会議員団会議や道議団会議と連携して国に対する働きかけを強め、最終処分地につながる調査を行わないよう求めていく。

以 上

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