第51回衆議院選挙の結果に対する見解

  1. 2月8日、第51回衆議院選挙の投開票が行われた。
    全国的には自民党が316議席を得て戦後初となる単独で衆議院の3分の2の議席を超え、日本維新の会と合わせて巨大与党が出現した。一方の立憲民主党と公明党からなる中道改革連合は167議席から49議席へ激減した。道内12の選挙区は自民党が11議席、中道改革連合が1議席となり、前回の第50回衆議院選挙とは真逆以上の結果となった。各地ですべての推薦候補の必勝にむけて奮闘した仲間に深く感謝と御礼を申し上げ、急遽の選挙で厳冬期の北海道における大混乱も生じる中、最後まで選挙実務に携わった組合員の皆さんに対し敬意を表する。
  2. 具体的な総括は先となるが、高市首相への信任か否かのみが争点化され、高市首相の高支持率を前面に押し出す自民党の戦術が奏功し、従来の支持層である保守層の自民党回帰、若年層をはじめとする無党派層の支持が集まったことにより自民党が大勝したことで、今後の国会議論が独善的になるほか、この国の未来に関わる大事な議論がおろそかになり、将来への不安が増すことに危機感を覚える。
  3. 国論を二分する政策への挑戦を掲げるもその具体は語られず、「責任ある積極財政」のもとで財政規律を蔑ろにした経済対策、さらには安保関連3文書の早期改定、インテリジェンス・スパイ防止法の制定、外国人規制の強化などを推し進めることなど、右傾化を鮮明にする高市首相の今後の政策遂行に歯止めがかからなくなる事態が想定される。若年層をはじめ高市自民党支持をした無党派層は高市首相の本質を理解し、政策を期待した投票行動だとするには疑問を感じざるを得ない。
  4. 中道改革連合は、右傾化を鮮明にする高市政権のみならず、多党化のもとでの極端主義、対立・分断を深める政治への対抗軸として、基本政策の柱に「包摂社会の実現」を掲げ選挙戦に臨んだが、短期決戦の中で党名や基本理念が浸透せず、政策も十分煮詰まらない中で「選挙互助会」「野合」との批判を覆すことができなかったうえに、立憲民主党の支持層の離反を招くなど、惨敗する結果となったことは重く受け止める必要がある。
  5. 今後の政権運営では、一強多弱の国会で様々な政策が与党中心に推し進められることが予想される中で、憲法改正についての議論も加速することが懸念される。説明責任を果たしつつ少数意見にも耳を傾け、熟議により合意形成を図ることは民主主義の常道であり、そのうえで国民に丁寧に説明することこそがあるべき姿である。
  6. 自民党一強の極めて厳しい政治状況にはあるが、我々連合が目指す「働くことを軸とする安心社会」にむけて、支援する中道改革連合・立憲民主党と国民民主党は今一度野党の力を結集して与党に対峙することを求める。その上で今回の選挙結果を重く受けとめ、しっかりと分析・総括することを強く求める。

2026年2月10日
日本労働組合総連合会北海道連合会
事務局長 和田 英浩

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