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資料:連合北海道第32回定期大会1号議案−その7 
平和と軍縮、人権、環境など共感を呼ぶ国民・道民運動

1.平和・軍縮、核兵器廃絶の取り組み
 国連総会は昨年12月、核兵器の保有や使用を禁止する「核兵器禁止条約(2017年採択)」をできるだけ早期に署名・批准するよう、すべての国に呼びかける決議案を採択しました。しかし条約に否定的な態度をとる日本政府は、核保有国とともに決議案にも反対しました。核兵器廃絶に向け、唯一の被爆国である日本こそが条約の署名・批准の先頭に立って行動すべきです。核保有国と非核保有国の橋渡し役を果たすと表明した日本政府に対する働きかけを強めていきます。
 在沖縄米海兵隊の実弾射撃訓練が全国5カ所に移転分散され、「沖縄と同質・同量」の約束は反故にされたまま、矢臼別ではこれまで18回の演習が強行されています。沖縄の負担軽減を口実とした「危険の分散・拡大・固定化」は断固反対します。
 米海軍の民間商業港への入港が相次いでいます。日米地位協定第5条により、埠頭を指定してまで入港する「米国の公の目的(同条項)」とは有事の際に民間商業港を利用するための調査であり、自治体と市民に軍事的役割の強制を「平時」から準備・訓練させるものです。民間商業港への軍艦の入港は許さず、また日米地位協定の抜本的な見直しを求めていきます。
 米海兵隊と自衛隊との日米共同訓練「ノーザンバイパー」に、一昨年、沖縄の普天間飛行場所属のオスプレイが参加しました。昨年は胆振東部地震により中止となったものの、来年1月以降、再び普天間飛行場所属のオスプレイが参加して道内3演習場で大規模な訓練が計画されています。墜落事故を繰り返すなど、他の米海兵隊運用機より重大事故率が高く、騒音など環境にも負荷の大きい普天間飛行場所属のオスプレイの参加には断固反対します。
 安倍内閣は、歴代内閣が自衛のための必要最小限度の範囲を超える攻撃型空母は保有できないという見解を踏襲してきたにもかかわらず「多用途運用母艦」との名称を使い、護衛艦「いずも」「かが」の2隻を、戦闘機の搭載・離発着ができる「空母」に改造しました。同時に、搭載・離発着する1機116億円のF35を147機も購入しました。ステルスの上、強力な爆弾を搭載可能なF35シリーズは極めて攻撃力が高く、空母所有とともに日本の防衛戦略の基本方針である専守防衛の域を超えるおそれがあります。平和と軍縮を求める立場から、注視するとともに防衛費・装備等について学習会などにより情報収集・共有に取り組みます
 これら、全国5カ所で行われる米海兵隊による実弾演習、米海軍の民間商業港への入港、オスプレイを使い大規模に行われる日米共同訓練、事実上の空母保有と米国製兵器の大量購入は軍事的な脅威となり、中国・ロシアをはじめとする東アジア地域を刺激しています。
 特に隣国ロシアとの北方領土返還交渉に水をさすものとなっています。ロシアは1995年当時沿岸警備隊しか駐留していなかった北方領土に「軍事的脅威が高まった」として、択捉島に建設した空港を2014年に軍民共用とし、2016年に択捉島・国後島にミサイル基地を配備し、2018年春には海兵隊の任務である「強襲上陸」に対抗して2500人以上が参加する大規模な軍事演習を北方領土を含む千島列島で行うなど、北方領土の軍事拠点化・防衛拠点化をすすめています。
 戦争の悲惨さや平和の尊さを若い世代をはじめ道民と共有するとともに、国際紛争の平和的解決を求めるなど、軍縮と平和の実現に向けた運動を強化していきます。
(1)核兵器廃絶への取り組み
(a) 核兵器の廃絶については、連合北海道・原水禁北海道・北海道友愛KAKKINの一致している方針であることから、連携を図りながら国是である非核三原則を堅持する取り組みを進めます。また、あらゆる国の核実験及び臨界前核実験に反対し、実施された時には抗議の取り組みを行います。
(b) 道内において非核平和都市宣言を採択した自治体数は117道市町村です。未採択の市町村に対して採択を行うよう働きかけます。
(c) 「平和行動in広島・長崎」の平和行動については、連合本部の設定する諸行動に積極的に参加するとともに、連合北海道としての学習・視察などを行い、より多くの組合員・家族が参加し、核兵器・平和について学ぶことができるものとします。
(d) 核兵器廃絶に向け、若い世代に対する運動の喚起及び継承・発展をめざし、北海道高校生平和大使派遣実行委員会との連携のもと、国連への高校生平和大使派遣や高校生一万人署名の取り組みを強化します。高校生による署名などの取り組み当たっては札幌圏に限らず、全道的に取り組むよう促します。
(e) 原爆パネル展については、高校生一万人署名と連携し、地域での開催により全道的に取り組みます。核兵器保有国の在札幌領事館に対して核兵器廃絶の要請行動に取り組みます。

(2)軍縮への取り組み
(a) 米海兵隊の実弾演習矢臼別移転訓練については、95年当時、米国は沖縄からの即時撤退さえ議論したにもかかわらず、日本の要請により、整理縮小すらすることなく実弾移転演習を実施しています。「要請した」日本国政府に対する取り組みを強化し、移転訓練については、引き続き「移転反対対策本部」を構成する北海道農民連盟とともに、連合本部や立憲民主党・国民民主党、市民団体と連携して反対の取り組みを進めます。
(b) 「日米地位協定」については、抜本的な改定に向け、連合本部の改定案をもとに基地のある地方連合会と連携して取り組みを進めます。また、理解促進のために地域学習会を開催し、全道的な取り組みとします。
(c) 在日米軍再編問題に関わる米軍戦闘機の千歳基地への訓練移転問題については、実弾演習矢臼別移転訓練と同様の観点から、引き続き反対の立場で取り組みを進めます。
(d) 米海軍をはじめ、軍艦の道内民間港の入港や軍用機の空港利用については、非核三原則を堅持する立場から核兵器の搭載疑惑の観点および、港湾・航空施設の利用や民間事業の圧迫に対して、地元と連携し反対行動の取り組みを進めます。
(e) 国連を中心とする国際社会がテロの根絶をめざすなかで、日本の果たすべき役割は軍事以外の民生活動とすべきであることから、今後の世界情勢を注視し、連合本部に結集して「情報公開・文民統制・憲法」との整合性を基本に取り組みを進めます。
(f) 日米共同訓練については、北海道の平和と軍縮を進める立場から、さらに北方領土問題の解決を強く願う立場からも、規模縮小を求めるとともに、墜落事故を繰り返し、騒音など環境にも負荷の大きい「オスプレイ」の運用について、全道規模の集会配置などにより強く反対します。
(g) 戦闘機の搭載・離発着可能な護衛艦「いずも」・「かが」や、それに搭載・離発着する戦闘機F35について、日本の防衛戦略の基本方針である専守防衛の域を超えるおそれがあり、平和と軍縮を求める立場から、増大する防衛費・装備について学習会等に取り組みます。

(3)平和への取り組み
(a) 「平和行動 in 沖縄」「平和行動 in 広島・長崎」「平和行動 in 根室」に積極的に参加します。「平和行動 in 沖縄」では、北海道が沖縄県に次いで沖縄戦での戦死者が多いことから、独自の企画を設定して学習を深めます。「平和行動 in 広島・長崎」では、原爆の恐ろしさ・悲惨さなど戦争の非人間性を共有し、パネル展開催など核兵器廃絶と平和の実現に向けた運動へとつなげていきます。「平和行動 in 根室」については、全国に返還運動の存在と意義を主体的に示す貴重な場であることを認識し、具体かつ実効性のある内容となるよう連合本部や釧路地協及び根室地区連合と十分協議し意見反映をしていきます。
(b) 北方領土問題については、当該の地方連合会として、地域学習会、署名活動やパネル展などを企画し、取り組みを強化するとともに、返還の障害となっている軍事演習・訓練、また日米地位協定からの観点も加え、連合本部、立憲民主党・国民民主党や関連団体とともに政府・北海道に対し、返還交渉を強化、進展させる運動を進めます。
(c) 独立行政法人「北方領土問題対策協会」(略称:北対協)主催の「ビザなし交流」には、北方領土返還運動の意義など、学習を深めるため引き続き参加します。
(d) 12月8日(開戦日)、8月15日(敗戦日)については、「風化防止に努め、平和行事として取り組む」ため、市民団体と連携協議しながら参加・企画の方法について検討します。
(e) 「全道戦没者遺族大会」並びに「北海道戦没者追悼式」に対する知事の出席や対応については、憲法が定める政教分離の原則に基づき、区別して対応するよう求めていきます。
(f) 「平和を考える集い」を年1回を基本に、開催します。


2.憲法への取り組み
 連合は、三役会・三役政策意見交換会に有識者や衆議院法制局、政党を招き、憲法問題をめぐる状況認識の共有化をはかり、昨年6月開催の第11回中央執行委員会で「連合三役会としては、現時点、憲法改正の内容を十分に理解し賛否を判断できる国民は多くないと認識する。したがって、一定の時期を念頭においた憲法改正ありきで、拙速な議論が進められることは認められない。まずは国会で国民的な合意形成につながる丁寧な議論を十分に行うことを求める」との内容の「現時点における連合三役会の認識」を確認しました。
 憲法論議については、日本国憲法の三大原則「平和主義」「国民主権」「基本的人権の尊重」の貫徹を期すとの連合方針のもと、今後も連合本部に結集して取り組みます。
 特定秘密保護法から始まり、憲法解釈変更による集団的自衛権行使を容認する安全保障関連法、そして「共謀罪」と、不誠実な国会運営のあげくに強行採決を繰り返す安倍政権の独裁的な政治手法は、国権の最高機関である国会をないがしろにし、最高法規である憲法の権威や信頼性を失墜させ、権力の暴走を抑止するとした立憲主義を否定してきました。
 7月に行われた参院選では、与党は過半数を超える議席は確保したものの、改憲勢力が国会発議に必要な3分の2を割り込みました。しかし、安倍首相はこの結果を受けても「改憲の議論を行うのが国民の審判だ」と強弁し、憲法9条に自衛隊を明記する自民党改憲案については「この案だけにとらわれることなく、柔軟な議論を行っていく」、また、「与野党の枠を超えて3分の2の賛同が得られる案を練り上げたい」と述べるなど、改憲そのものが目的化してしまっているかの発言を繰り返しています。今後も安倍政権・自民党の改憲の動きを注視し、対応していきます。
 憲法は「身近」なものです。「表現の自由(憲法第21条)」ひとつをとっても、SNSへの書き込みも、新聞やテレビで情報を得ることも、憲法がうたう「表現の自由」の行使です。7月参院選時の首相の選挙街頭演説への批判(ヤジ)に対する警察対応も、それが「表現の自由(憲法第21条)」の侵害にあたることから大きな問題となっています。憲法を身近なものと感じるよう学習を深めていきます。

(1)安全保障関連法及び特定秘密保護法の廃止、改正組織犯罪処罰法(共謀罪)の廃止を引き続き求めていきます。

(2)日本国憲法の三大原則「平和主義」「国民主権」「基本的人権の尊重」の貫徹を期すことを基本姿勢として、国の基本政策に関する課題については、「国の基本政策に関する連合の見解」の取り扱いに基づき取り組むこととします。
(3)憲法論議については、2003年7月開催の第19回国の基本政策検討作業委員会(中間報告)において「憲法制定時に想定しえなかった問題については個別法制化していく」を基本とし、今後も連合本部に結集して取り組みます。

(4)憲法を「身近」なものとするために日本国憲法の具体的条項や、自民党憲法改正案の問題点についても学習する「憲法学習会」については、全道的な取り組みをめざし地方開催を検討します。


3.ゆたかな教育をめざす取り組み
 教育は国の根幹であり、安倍首相も「戦後レジュームからの脱却」として、教育を重要課題に挙げています。しかし、安倍首相がめざすのは、「グローバルな経済競争に勝ち残る人材」を育てる教育です。「個人を尊重した権利としての教育」から「国家・財界のための人材育成」へと変質させようとしています。第1次安倍政権時の2006年に「教育基本法」が「改正」されました。「教育を受ける権利」や「学問の自由」「個人の価値を尊重」など、1947年制定の「教育基本法」に規定された理念が大きく変質されました。以降、「改正」された「教育基本法」にもとづき教育制度が変えられ、競争と管理を強化する政策がすすめられようとしています。
 日本の相対的貧困率は15.6%で、子どもの貧困率は13.9%です。7.2人に1人は「貧困」状態となっており、経済格差が教育格差、世代間格差へと連鎖しています。しかし、依然として日本のGDPに占める公財政教育支出の割合はOECD諸国中低位にあります。
 子どものゆたかな教育を保障するために、教育の機会均等の確保など教育制度・教育政策等の実現と、大きな問題となっている教職員の長時間労働を是正していかなければなりません。
 子どもの人権を擁護し、多様な可能性を最大限発揮させるため、学校や地域の裁量権を保障し、子どもの実態に即した教育施策を求めるなど、「人格の完成」をめざし、憲法や「子どもの権利条約」の理念に基づく教育を進めることが重要です。

(1)教育課題の共有化の取り組み
(a) 「教育を考える対策委員会」を開催し、教育に関わる諸課題について共有化を図るとともに、取り組みについて意志統一し、運動を進めます。また、各地域においても「教育問題を考える会」(仮称)等を設置し、取り組みを強化します。
(b) 連合総研の調査などにより、過労死レベルにある教員の過酷な勤務実態が明らかになっています。その原因は教職員が「給特法」【MEMO】により労働基準法の一部適用除外であることにあります。文科省が主導する「1年間の変形労働時間制」導入は問題の解決とはならないばかりか、超勤を一層黙認・助長し超勤手当不支給の違法を「合法化」するものです。給特法の廃止・見直し、教職員の定数改善に向けた学習を深めるとともに、世論喚起を促すシンポジウムや、啓発キャンペーンに取り組みます。

(2)教育予算拡充のとりくみ
(a) 子どもの貧困解消・教育格差是正に向け、保護者負担の解消、就学保障の充実、教育環境整備を求める教育委員会要請など教育予算増額・制度拡充の取り組みを進めます。
(b) 義務教育費国庫負担制度は、標準的な教職員数を確保し、教育の機会均等を保障するものであることから、制度の堅持と負担率を1/2に復元するよう取り組みを進めます。
(c) 文科省「新教職員定数改善計画」の確実な実施およびそれを上回る「30人以下学級」の早期実現と教職員定数改善を早期に実行するとともに、当面、小学校2年生から中学校3年生の学級編成標準の順次改定を求め、予算措置を講ずるよう取り組みを進めます。
(d) 所得制限を撤廃し、すべてのこどもが高校授業料無償化が適用されるよう求めます。
(e) 「高等学校等就学支援金」の創設により、私立学校における高校授業料は一定の負担軽減が図られているものの、依然として公私間格差が大きいことから、北海道に対して授業料軽減補助の拡大や給付型奨学金制度の導入など、私学に対する財源措置を求める取り組みを進めます。


【MEMO】給特法
 給特法の趣旨は「教職員に時間外勤務は命じず、したがって労働基準法37条の『時間外、休日及び深夜勤務による割増賃金』は適用せず、代わって、俸給月額の4%に相当する額を支給する」というものです。しかし、この4%では月8時間程度にしかなりません。

(3)ゆたかな高校教育の実現を求めるとりくみ
(a) 2020年度から3年間の「公立高校配置計画」は、「これからの高校づくりに関する指針」にもとづき「1学年4〜8学級」を適正規模として、中卒者数を口実にした機械的な間削減や調整と、再編統合・学科転換などによる学級減を強行するものです。このままでは、ますます遠距離通学や不本意入学・早期途中退学など子どもの精神的・身体的負担や保護者の経済的負担を増大させます。
  子ども・保護者・地域の意見を反映させ、教育の機会均等を確保することや地域経済や産業と文化を衰退させない内容での「新指針」「配置計画」の撤回・再考を求めていきます。
(b) 道内の地場産業の振興や人材育成の観点から、「職業高校」等の統廃合は行わないよう北海道に要求していきます。
(c) 「遠距離通学費等補助制度」については、年限撤廃・適用拡大など条件整備の拡充と財源措置を求める取り組みを進めます。

(4)民主的な教育を求めるとりくみ
(a) 「通報制度」は、教職員の人権を侵害し、結果的に子どもの学習権を阻害するとともに、学校における協力・協働や地域との信頼関係を崩すものであることから、制度撤廃の取り組みを引き続き進めます。
(b) 2010年「12.13道教委通知」に基づく「入学式・卒業式における国旗・国歌の適切な実施について」などは、憲法で保障する思想・信条の自由を侵害することから、「義務化・強制」しないよう求めるとともに、「職務命令」による不利益処分を行わないよう取り組みを進めます。


【Memo】 国旗・国歌の適切な実施
連合北海道組織財政特別委員会「第6次答申」により第18回定期大会で「義務化・強制に積極的に反対(具体的な取り組みは未確認)」と確認。 


4.食の安心・安全、環境問題と循環型社会の実現を求める取り組み
 世界の人口は、2000年に約61億人でしたが、世界保健機関(WHO)によると2017年は約76億人、2050年には約97億人まで増加する見通しとなっています。
 一方、世界の食料需要は国連食糧農業機関(FAO)によると2050年には2005〜2007年の平均に比べ、穀物は1.46倍の30.1億トン、畜産物は1.66倍の16.3億トンまで増加する見通しであり、世界の食料需給状況が依然として厳しく、食料不足と価格の高騰が今後も続くと言えます世界の飢餓人口は、国連が2017年9月に発表した報告によると過去10年以上減少を続けてきたものの2016年には増加に転じ、世界で約8.1億人(前年比3,800万人増)いるとされ、飢餓のほかさまざまな形の栄養不良が世界中の人々の健康を脅かしています。
 世界人口の増加、また天候変動による輸出国の輸出規制や穀物価格の高騰、穀物市場への投機マネーの流入など、いっそうの食料不足が懸念されることから、食料や水の確保に不可欠な環境保護、水資源の確保、食料生産は世界の課題です。
 地球規模での食料問題を解決するためには、行きすぎた自由貿易の拡大ではなく、各国が生産資源を最大限活用して自給率を高めながら、共生・共存できる「新たな貿易ルール」こそが最も必要です。
 食料自給率が低い日本にとって食料確保は「食料安全保障」の観点から重大な課題です。土壌や水源地の涵養など多面的機能を持つ農業・林業政策を充実させ、食料自給率向上を図ることが重要です。また、食の安心・安全を確立するため、食品添加物、残留農薬、口蹄疫、遺伝子組換え食品などについて、厳格な基準と検査体制の強化、消費者への情報開示などを進めるとともに、生産・加工・流通・消費までの距離を短くする「地産地消」に取り組むことが重要です。
 日本政府は、これまで世界貿易機関(WTO)や二国間・多国間自由貿易協定(FTA)、経済連携協定(EPA)などの、貿易自由化の国際交渉を慎重に進めてきました。
 しかし、安倍政権下では情報開示も国会論議も不十分なまま、環太平洋連携協定(TPP11)、欧州連合との経済連携協定(EPA)を発効させました。そしてまた、昨年9月に合意した日米共同宣言には存在すらしていない物品貿易協定(TAG)という名称を捏造してまで日米FTA交渉を開始し、本年9月に協定に署名しました。安倍政権の6年半でかつてない市場開放が行われました。ここまでの貿易自由化を進めた政権はありません。
 安倍政権の推し進める、あらゆる関税撤廃を原則とする国際貿易協定は、1次産業に犠牲を強いる協定です。第一次産業を基幹産業とする北海道経済には大きな影響を及ぼします。
 安倍政権は近視眼的な自由貿易の観点から「攻めの農林水産業」と競争力の強化を唱えていますが、本来、国民に食料を安定的に供給することや、そのためにどんな農業政策をとるかは、各国の主権・食料主権の問題です。それは当然の権利として国々に保障され、当たり前に国境措置の権利が存在します。その権利の行使を保護主義と批判するのは筋違いであり、事実、米国もEUも、一次産業を多面的機能や食料安全保障などの視点から俯瞰し、手厚い保護制度を持ちます。
 食料・森林・水資源や環境問題など生活にかかわる諸問題について、「食・みどり・水を守る道民の会」と連携し、取り組みを進めます。

(1)「食・みどり・水を守る道民の会」との連携
(a) 毎年「食とみどり、水を守る全国集会」が開催され、「道民の会」により参加してきましたが、昨年の50回集会を持って「全国集会のあり方」の変更が予定されています。「全国集会のあり方」の変更はあるものの、「食・みどり・水を守る」運動の継続と全国の課題・取り組み等の情報共有のための会議等は開催される方向に有り、今後も「道民の会」により参画していきます。
(b) 「食料安全保障」や「一次産業の多面的機能の評価」など、基本的な視点からの学習会を企画します。

(2)食の安心・安全への取り組み
(a) 食料事情は不安定な要素が増していることから、食料自給力の向上に向け、「食料・農業・農村基本計画」による担い手の確保や育成、「水産基本計画」の推進など、生産性を高める実効ある具体策を国に求めていきます。
(b) TPP11、日欧EPAさらに、東アジア地域包括的経済連携(RCEP)、日米FTAなど、関税撤廃を原則とする国際貿易交渉については、農林水産業はもとより、医療、福祉、環境、労働など、あらゆる国民生活に関わることから、国に対しては徹底した情報開示と国民合意を求めるとともに、学習会などを通じた情報収集を行い、北海道農民連盟などとともにオール北海道としての取り組みを進めます。
(c) 農業は、北海道の基幹産業であり、洪水の防止や水資源の涵養、歴史や伝統文化の継承など多面的な機能・役割を担っていることから、関連産業など含め持続可能な地場産業としての発展をめざし、農民連盟等と連携を図り取り組みを進めます。また、「食」・「環境」・「人」・「地域」という視点に立ち、「地産・地消」を実践する運動の前進に向けて、地域の労・農・市民組織や消費者団体、NPOとも連携していきます。
(d) BSEや口蹄疫、鳥インフルエンザなどの家畜伝染病等被害、放射性物質の影響が懸念される食品や家畜飼料の安全・安心の確立に向けて、「食・みどり・水を守る道民の会」とともに国や北海道に要求していきます。また、遺伝子組み換え作物、クローン家畜などの課題についても、食品の安全性や品質管理の情報提供を国や北海道に求めていきます。

(3)環境問題と循環型社会の実現を求める取り組み
(a) 「水は基本的人権で公共財」であることを基本に、水利用のあり方と自然環境の保全、健全な水循環の確立など、水循環基本法が実効あるものとなるよう具体策を求めていくとともに、水道事業に対する認識を深めるための学習会を開催します。
(b) 環境保全や持続可能な林業経営に向け、木材の安定供給システムを構築し、間伐材を使った木質バイオマスの利用拡大とクラフトやペレットストーブの普及など、林業活性化議員連盟と連携して北海道や各自治体に道産材の普及と林業活性化を求めます。また、民有林の荒廃を防ぐため、森林簿の整理や外国人・企業による無秩序な山林の売買と投機行為の制限など、北海道水資源の保全に関する条例の確実な実行化を北海道に求めていきます。
(c) 「植樹祭」については、これまで実施してきた「2004年の台風18号による倒木被害跡地である支笏湖周辺の国有林」の植樹が終了したことから、今後は、育樹(枝打ち・下払い)や森林観察など、多くの組合員が参加し森林・林業について学べる取り組みに変更します。
(d) 地球環境が悪化する中にあって、地球温暖化対策や原発に依存しない社会の実現に向けたエネルギー対策として「一人ひとりが身近なところから、できるところから」ライフスタイルを見直す「連合エコライフ21」の運動を実践していきます。また、循環型社会の形成に向けて、発生抑制(リデュース)・再使用(リユース)・再利用(リサイクル)の「3R」の実施に向けて家庭・職場・地域で取り組みます。


5.人権・共生の社会づくり、社会連帯への取り組み
 2018年9月6日未明に北海道胆振地方中東部を震源として発生した「北海道胆振東部地震」は、震源地域のみならず道内全域に甚大な被害を発生させました。全国からボランティアが駆けつけていただき、連合北海道としてのボランティア団は派遣しませんでしたが、被災した労働者のための労働相談、被災地復興のためのカンパ・物販、さらに被災者の精神的なケアに向けた「れんごう寄席」、そして復興のための自治体への政策ヒアリング等に取り組みました。
 私たちは過去にも1993年の南西沖地震、2000年の有珠山噴火、03年の釧路沖地震と台風10号による日高豪雨、04年の台風18号による農作物被害、06年の佐呂間町の竜巻被害、16年の台風10号による上川・十勝洪水など道内で発生した震災にカンパや物品購入・ボランティア派遣を行ってきました。そして道外へは04年の新潟中越地震に対し一般道民からも募集し、28日間・106人のボランティアを派遣するなど、災害時の社会連帯運動に取り組んできました。今後も、連合北海道に設置されている「ボランティア・サポートセンター」を活性化し、講習や実践などにより意識や知識を向上させ、「組織的な活動が可能なボランティア団」の派遣をはじめ、カンパや「寄席」等の社会連帯の取り組みを継続していきます。
 人権保障は、共生社会や平和・民主主義の根幹ですが、依然として非差別部落、アイヌ民族、障害者、LGBT、人種・出身国に対する差別や、それにともなう就職差別をはじめ、職場における人権侵害や、ヘイトスピーチなど、人権が十分に擁護されている状況ではありません。
 日本政府は国連障害者権利条約を批准はしたものの、国内法が十分に整備されていないことから、障害者権利条約の完全実施にむけて当事者団体と連携し取り組みを強化していく必要があります。
 また、アイヌ民族に関して、白老町に「民族共生の象徴空間」としてのアイヌ文化博物館(仮称)等が東京オリンピック・パラリンピックに合わせて一般公開されることになりました。アイヌ民族の持つ独自の地位や文化など先住民族としての権利と尊厳を発信する場となるよう求めるとともに、「アイヌ民族を先住民族とすることを求める国会決議」に基づき総合的なアイヌ文化振興の具体的施策を進めるよう関係機関にはたらきかけることが重要です。そのためにもアイヌの歴史や文化を正しく伝える教育や学習の機会を設定し、理解を深めていく必要があります。
 先進国においては、ほとんどが人権救済機関を有しており日本でも人権を守るための独立した人権救済機関を早急に設置する必要があります。
 子どもたちが、生まれ育った家庭の状況にかかわらず、未来へ希望を持ち、自立する力を伸ばすことのできる機会と環境を提供することは「大人」の責任です。しかし、日本の子どもの貧困率は13.9%、7.2人に1人は「貧困」状態であり、中でも、北海道は全国の中でも大変厳しい地域の一つとされています。「子どもの貧困」問題は,親や子どもの自己責任を問うものではありません。子どもの成長・発達権の侵害の問題であり、(地域)社会全体に危機をもたらす問題です。「支え合い・助け合う」運動は労働組合の原型であり、労働運動の原点です。また「支え合い・助け合う」運動は職場から地域へと広がっています。「子どもの貧困」に対する取り組みを検討します。
 また、アジア・アフリカを中心に南北問題や内乱、天候変動等によって飢餓に苦しむ人々を救済するため、引き続き、世界連帯のもと食料支援などを行っていく必要があります。

(1)人権・共生の社会づくりへの取り組み
(a) DPI北海道ブロック会議など、社会的弱者の諸課題に取り組む団体と連携し、差別や人権侵害を是正するための学習会やシンポジウムを開催します。
(b) ノーマライゼーションの社会づくり、ユニバーサルデザインに基づいた街づくりと障害当事者運動の視点での必要な合理的配慮を整備していく運動に取り組みます。また、「国連障害者権利条約」の完全実施にむけ関連する法整備及び改正について取り組みを進めます。
(c) アイヌ政策を推進し、総合的な施策の確立に向け、アイヌの人々の生活・雇用・教育の保障やアイヌの歴史・文化、現状について理解を深める施策を進めるよう求めていきます。また、学習会等を企画し、アイヌの人々に対する認識を高めるなどの取り組みを進めます。
(d) 人権侵害救済法(仮称)の制定に向けて、連合本部に結集して取り組みを進めます。北朝鮮による日本人拉致事件については、拉致被害者の早期解放などを求めるために連合本部、関係団体と連携し取り組みを進めます。
(e) 子ども食堂・フードバンク等の子どもの貧困解消に向けた具体的な社会運動について学習し、取り組みを検討します。

(2)社会連帯への取り組み
(a) 「震災を風化させない(防災)」取り組みとして「震災パネル展」に取り組みます。また、未だ仮設住宅に入居するなどの胆振東部地震の被災地・被災者に対し、「被災地に寄り添う」取り組みとして、当該地協と連携し 〇被災地産品購入運動 〇「れんごう寄席」等に取り組みます。
(b) 様々な市民運動・団体そしてNPOとの連携のあり方については、執行委員会で確認して取り組みます。
(c) 「連合・愛のカンパ」は産別タテで取り組んでおり、連合北海道としては、地域ユニオンおよび直加盟組織に対して取り組みを進めます。難病による緊急・渡航手術などの人道カンパ、台風・地震などの自然災害カンパについては、産別・地域の支援要請、連合本部の提起を踏まえ、執行委員会で確認して取り組みます。
(d) 「連合北海道ボランティア・サポートセンター」については、全労済北海道本部が2016年に開催した体験型イベント「ぼうさいタウン」の内容を参考に、組合員を対象にした講習会や学習会の開催を検討します。また、北海道社会福祉協議会の「北海道災害ボランティアセンター」内に設置された災害ボランティアネットワーク会議により、ボランティアを担う他団体ととに連携し、大規模な災害に迅速に対応できるように救援体制の確立を図ります。
(e) エコキャップの取り組みについては、各地域の意見も反映しながら、環境保全と収益金の社会福祉の活用を目指し引き続き進めます。
(f) 「アジア・アフリカ支援米運動」は、飢餓と貧困が最大の人権侵害・人類にとっての脅威であるという視点に立って、支援田での田植えや収穫を含め、「食・みどり・水を守る道民の会」とともに取り組みます。
(g) 自殺者は2012年から3万人を割っているものの、2011年まで14年連続で3万人を超え、北海道においても若年層や働きざかりを中心に、多くの尊い命が失われていることから、命を救うための活動を続けている社会福祉法人「北海道いのちの電話」への役員派遣を含め、事業に協力していきます。


6.全道メーデーの開催
(1)2019年の第90回全道メーデーは、天皇即位などの国家行事の関係から4月27日に開催しましたが、メーデー後の2019年6月に開催した第四回全道メーデー実行委員会において「今後の全道メーデーについては、2011年の『メーデーあり方検討委員会』の答申を再確認し、これまで通り開催日を5月1日とする」ことを確認しました。
 よって、2020年の第91回全道メーデーは、開催日を5月1日とします。

(2)メーデーを国民の祝日とするよう連合本部と連携し、世論喚起などの活動に取り組みます。

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