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資料:連合北海道第32回定期大会1号議案−その4 
労働組合の機能と役割を再確認し、産別と地域運動との有機的連携の促進

1.格差是正をめざした中小労働運動の強化
(1)中小・パート労働対策の取り組み
 企業数の99.8%を占め、全従業員の85%を雇用する道内中小企業の経営基盤の安定と、そこで働く労働者の労働条件の向上および人材の確保・育成は、日本経済の「底上げ・底支え」「格差是正」の必要条件であり、健全かつ自律的・持続的な発展に不可欠であります。
 同時に、89万3千人(40.6%)を数える道内の非正規労働者は、質・量の側面で正規と同等の仕事を遂行しているにもかかわらず、賃金や処遇に格差が存在する場合も多い実態にあります。「同一労働同一賃金」の実現に向けた「パートタイム労働法」、「労働契約法」、「労働者派遣法」の関連3法が、大企業は2020年4月1日、中小企業は2021年4月1日施行となり、春季生活闘争のみならず、通年の取り組みとして、労使で話し合うコミュニケーションをつくり、職場実態の把握と改正法を上回る方針を確立していかなければなりません。中小・パート労働条件委員会における情報交換を積極的に推進するとともに、産別・単組、地協(地区連合)方針に中小・非正規労働者の要求が反映されるよう取り組みます。

(2)北海道中小労働者研修・交流集会
 北海道中小労働者研修・交流集会は、2006年に「北海道から中小の灯を消すな」を旗標に、中小労組を組織している7地区持ち回りを基本に開催し、2巡目を終了しました。
 今年開催した網走地区の集会では、1日目には学習会・分散会を中心に議論を行い、2日目にはグループワークで検討された内容の発表を行うなど、地元の中小労組の仲間も多数結集し、交流を深めあえたことは意義深いものです。
 中小労働者を中心とした研修・交流集会は他に行われておらず、異業種の交流、近年の働き方に関わる法改正など、情報交換の場としての重要性は増している状況にあります。一方、開催地域から中小労組の参加者を募る際、開催当初とは組織構成の変化に伴い難しい状況にある地域もあります。今後については、開催地域の選定を考慮しつつ、引き続き、「中小労働者研修・交流集会」を開催し、各地域、産別・単組における要求取りまとめや交渉の進め方、組織強化・拡大の取り組み等、働く者の立場にたった働き方改革等について学習・交流を深めるとともに、参加者アンケートの声を踏まえた研修・交流会の内容充実をめざします。第15回は十勝地区で開催する予定です。

(3)2020地域ミニマム運動の取り組み
 地域ミニマム運動【MEMO】の原点は、地域で「これ以下の賃金を無くそう」という目的で、300人未満、賃金制度が確立されていない組合を基本に、7,000人をサンプル目標として調査し、その結果は、協力された産別、地協に対して、交渉に役立つようフィードバックしています。
 引き続き、春季生活闘争後の地域ミニマム運動で把握する「賃金実態調査」は、8〜11月の期間で実施します。2020春季生活闘争に向けた「同業他社、社会的水準等基礎資料」データとなるよう、より多くの産別、地協からの参加を呼び掛け、年齢別のミニマム賃金の設定や、企業内最低賃金協定の到達目標を示し底上げを図ります。


【MEMO】地域ミニマム運動
 「地域において不合理な賃金格差を是正する」ことを目的に1995年より開始された、春季生活闘争と一体となって取り組む運動。(a)個人別賃金実態調査をもとに賃金カーブ維持分(定期昇給分)を把握し、根拠を明確にした賃金要求の組み立てと交渉の実践、賃金制度の整備、合理性のない低廉な賃金の底上げと是正をはかり、(b)地場・中小労組の賃金決定要素である、地域における賃金水準(相場)を明確にしつつ、地域の賃金水準を引き上げるため、地域共闘の取り組みを一層進め、組織労働者の成果を非正規・未組織労働者へ波及させることをめざす。


2.産別組織の強化と地域連携
(1)産別運動との連携強化
 連合北海道を構成する産業別組織は、道内における同一産業に働く労働者を総結集し、統一要求と統一行動を強めます。賃金・労働条件等の改善、雇用の確保や、公正競争実現のための産業政策確立に向けて活動を展開します。また、各種会議内容の報告・周知などを含め、情報の共有化に努めます。

(2)部門連絡会を中心とした産別間連携の強化
 産業別部門連絡会は、(a)春季生活闘争での情報交換・共闘づくり、(b)産業政策の確立と実現、(c)未加盟未組織の連合加盟の促進など、その役割と機能の強化が一層求められています。
産別が地域と連携を密にし、関連単組の組織拡大や各種取り組みに関わることが地域運動において大きな成果につながるものといえます。
 しかし、連絡会としての活動に差もあることから、部門交流を通じて、情報の共有化の重要性をあらためて意思統一を図るとともに、中小企業に働く労働者の処遇改善、企業内最賃協定の締結、非正規労働者の「同一労働同一賃金」の実現、組織化要求の豊富化、エントリー登録組合の拡大等の取り組みを展開します。また、情報の共有化を一層強化するため、部門連絡会の開催を工夫しながら連携をはかることとします。

(3)地域運動への参加
 産別・単組は、連合運動への参加を様々なチャネルで呼び掛けることとします。また、地協・地区連合運動を担う人材の育成も急務であることから、地協・地区連合への役員派遣や地域活動への積極的な参加など、産別地域組織や単組への指導を強化します。

(4)職業訓練・能力開発の充実・強化
 公共職業訓練は、将来を担うものづくり人材育成として極めて重要な役割を果たしており、また、雇用のセーフティネットとしての役割強化が求められています。
(a) 国・道による職業能力開発の推進にあたっては、企業・業界団体や労働組合の参画のもと、事業者主体による企業内訓練の拡充支援や、雇用のセーフティネットとしての公共職業訓練を強化するなど、一層のキャリア形成支援を求めます。
(b) 産業構造の急速な変化にも対応できるよう、国・道による人材育成プログラム開発や相談業務、教育機関の紹介業務など全国・全道で対応できる人材育成支援体制を構築するなど、企業に対する支援を強化するとともに、求職者支援訓練や専門実践教育訓練の内容の充実など個人での能力開発支援も求めます。
(c) 「ポリテクセンター北海道・ポリテクカレッジ、道立高等技術専門学院との情報交換会」を年2回開催し、情報の共有化を通じた三者の連携により、「要求と提言」の作成や「各種審議会」への意見反映に向けた課題の付け合わせに取り組みます。

(5)青年委員会活動の強化
 今年10月に、3回目となる「出村会長とニューリーダーとの対話集会」を開催して、青年(男女)組合員の連合運動への参画意識を高め、組織強化につなげるための交流を深めることができました。
 次代を担うリーダーの育成、組合員ニーズに応えられる運動を目指し、学習と交流を通して、青年委員会活動のより一層の活性化を目指します。そのために、(a)月1回の定例幹事会の開催、(b)スプリングフォーラム、地区・地協・産別代表者会議、ユースラリーなどの諸集会の開催、(c)産別・地協・地区連合青年委員会の活性化及び結成、(d)春季生活闘争、最低賃金の引き上げ、労働法制の改悪阻止、平和と軍縮を実現するための活動強化、(e)政治闘争の強化などをめざして取り組みます。また、引き続き、連合北海道会長との直接対話の開催をめざします。

(6)北海道退職者連合運動の強化
 労働力人口が減少していく中で、職場では定年延長や再雇用制度の整備が求められています。一方で、社会の多数を構成する退職者、年金生活者の労働運動への参加や、いつでも退職者が集まれる場・拠り所としての機能整備が喫緊の課題となっています。
 北海道退職者団体連合の組織は、6月に紋別で地区組織を立ち上げ、現在19産別38,897人、36地区33,967人で運動を進めており、2013年1月から、組織拡大推進委員会を設置し、組織拡大に向けて現退一致により加入促進を進めています。今年実施した「産別・単組の退職者組織に関する調査」の結果を踏まえて、全ての構成産別での退職者組織の組織化と地域における退職者運動の前進に向けて取り組みます。
 当面、北海道退職者連合の「組織拡大・強化アクションプラン」をもとに、各産別・地協の運動方針に退職者連合の組織拡大に向けた方針を掲げ、産別組織3,000人(未加入組織の組織化、加入、各産別の拡大)と地区組織3,000人(36地区を40地区。中期的に50地区など)の拡大目標に向けて取り組むこととします。地協においては、地区退職者連合との定期協議の場を設け、組織拡大目標に向けて、現退一致となった運動強化を目指します。

3.地協・地区連合の基盤整備
 すべての産別が地協・地区連合運動に参加するための組織基盤整備に向けて、地協・地区ごとの組織状況の把握を定期的に行うこととします。
 地協・地区連合の財政確立の課題は、これまで数次にわたり組織財政特別委員会等で検討を重ねてきました。第5次答申(2003年)、第6次答申(2005年)、第8次答申(2009年)、第10次答申(2015年)での地域活動を保障するための提言「地域活動資金(地区連合会費)の納入率向上対策」に基づき、未達成産別の組織事情の把握に努め、産別毎の改善対策を個別・具体的にすすめ、全体の努力目標の納入率達成をめざしてきました。
 また、地域運動の強化に向けて、地協財政の強化と効率的活用をはかる必要があります。2017年、第30回定期大会において第11次答申を示し、中期財政の確立及び地協・地区連合の組織運営基盤の整備・強化についての考え方を明示しました。引き続き、組織財政特別委員会等の中で、地協・地区連合の基盤整備に向けた検討を重ねます。

4.地協の活動強化と「地域に根ざした顔の見える」運動のさらなる深化
 連合運動における地方組織の重要性が一層高まる中で、「地域に根ざした顔の見える運動」をさらに深化させるとともに、地域を創り・暮らしを守る活動を進めるため、連合北海道・地域協議会・地区連合が役割を発揮し、一体的に運動を展開できる体制をつくる必要があります。
(1)連合北海道は、連合本部との連携を強化しつつ、地域協議会との役割分担を明確にし、地域全体の連合運動を推進するとともに、産別や単組が地域の活動に参画するための環境づくりを強化します。

(2)13地域協議会は、連合北海道加盟組合員や地域住民にとって一番近い存在にあるため、連合北海道の仲間をつなげる活動や地域で働く仲間を支える活動などを通じて、「地域に根ざした顔の見える運動」の具体化と重点化をはかります。今年10月、連合北海道の主催、胆振・日高地協の共催により、第5回地域活性化フォーラム in 日胆(室蘭市)を開催しました。地域の活性化には地域の中小企業の活性化が不可欠であり、「人口減少が続く室蘭においては、地域の雇用環境は安定した状況が続いているが、現実には「若者早期離職」「雇用ミスマッチ」などから、「労働力不足」は顕著となっている。山積する課題について、働き方改革を見据えながら、ものづくり(基幹産業)・ひとづくり(人材育成)・まちづくり(地域活動)の目線から、どのように課題を解決し、もの・ひと・まちの活性化をはかるべきかを考える」をテーマとして、基調講演とパネルディスカッションを行い、労働団体のみならず、行政、企業、住民、NPOを含む、あらゆる利害関係者との対話や意見交換を通じた様々なネットワークを拡げることを追求しています。
 引き続き、「地域に根差した顔の見える」連合運動をさらに発展させるため、「第6回地域活性化フォーラムin後志」を連合北海道の主催、後志地協の共催により、小樽市(予定)で開催します。

(3)2013年5月から、「STOP THE 格差社会!暮らしの底上げ実現」全道キャンペーンを取り組み、2015年12月からは「クラシノソコアゲ応援団!RENGOキャンペーン」行動を展開しています。
 今年は統一地方選挙・参議院選挙の日程関係から、街頭宣伝のみの行動となりました。
 連合北海道は、すべての働く者の代表として社会改革を推進する立場に立って積極的に発信をし、大衆行動を提起し、社会運動を牽引していくため、引き続き、社会全体に労働組合の存在意義、重要性をアピールする「クラシノソコアゲ応援団!RENGOキャンペーン」の取り組みとして、活動を継続展開します。また、「Action!36」の取り組みでは、記念日登録された3月6日を中心に街頭宣伝行動を行い、36協定の重要性や長時間労働是正を道民・世論に広くアピールする取り組みを展開します。

(4)地域において、暮らしや生活に関わる支え合い基盤を創り出していくことは、連合北海道運動の中で大変重要なことであるため、4団体(連合・労福協・労金・こくみん共済C00P)のさらなる連携と、生協、NPO、退職者などとの連携をはかり、地域で信頼され、存在感のある運動の構築をめざします。

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