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資料:連合北海道第30回定期大会2号議案-2018春季生活闘争 基本構想
すべての労働者の立場に立って働き方を見直そう!
「底上げ・底支え」「格差是正」でクラシノソコアゲ!

はじめに
1.「経済の自律的成長」「包摂的な社会の構築」「人的投資の促進」「ディーセント・ワークの実現」をめざす
2018春季生活闘争は、「総合生活改善闘争」の位置づけのもと、国民生活の維持・向上をはかるため、労働組合が社会・経済の構造的な問題解決をはかる「けん引役」を果たす闘争である。
日本はすでに超少子高齢化・人口減少社会に突入しており、労働力の不足は不可避かつ継続的な前提である。加えて、第4次産業革命などをはじめとする技術革新の加速化など、予測の困難な変化が待ち受けている。
このような状況にあっても社会や経済を自律的かつ持続的に成長させるためには、多様な「人財」の活躍とそれを互いに許容する「包摂的な社会の構築」が不可欠である。「人財」たるべき労働者はそれぞれの状況もニーズも多様であり、チームワークや暗黙知を活用する日本型経営の強みを発揮する中で活躍してもらうためには、個々人の状況やニーズに合った働き方が選択でき、かつ、加速度的に進む技術革新に対応して生産性を向上させ、それに見合った処遇が確保できるようにすること、換言すれば「ディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)」の実現が必要であり、それを可能にする「人的投資の促進」は社会的な課題である。
2.「底上げ・底支え」「格差是正」と「すべての労働者の立場にたった働き方」の実現を同時に推し進めよう!
「経済の自律的成長」「社会の持続性」を実現するためには、すべての働く者の「底上げ・底支え」「格差是正」による継続した所得の向上を実現するとともに、社会保障と税の一体改革の実現の取り組みなどによって将来不安を払拭し、消費の拡大をはかっていくことが不可欠である。
加えて、賃金の社会的水準を重視した取り組みを継続するとともに、とりわけ中小企業労働者や非正規労働者の処遇改善のためにも、「大手追従・大手準拠などの構造を転換する運動」「サプライチェーン全体で生み出した付加価値の適正分配」の流れを継続・定着・前進させる取り組みを進めていく。
なお、それぞれの段階で生み出される付加価値は、健全で安全で働きがいのある職場が基盤にあってこそ生み出されるものである。したがって、2018春季生活闘争では、取引の適正化と健全で安全で働きがいのある職場の実現が同時に推し進められるよう、連合全体で取り組むとともに、社会に向けても発信していく。
あわせて、正規労働者・非正規労働者を問わず、長時間労働を是正し、個々人の状況やニーズにあった多様な働き方を選択できる仕組みを整えて行くことで、それぞれの能力を高め、それによって生み出された労働の質的向上分に応じた適正な処遇を確保していく。
3.働く者・国民生活の底上げをはかるために果敢に闘おう!
わが国における賃金決定メカニズムとしての春季生活闘争の重要性を再認識し、社会に広がりを持った運動としていく必要がある。その基盤となるのは、これまで労使で確認してきた生産性三原則であり、「雇用の維持・拡大」「労使の協力と協議」「成果の公正分配」にもとづいた生産性向上の重要性を、今一度社会的合意としていかなければならない。
社会・経済の活力の原動力は人である。付加価値創造の源泉である「働くこと」の価値を高め、働く者が安心して働き続けられる環境整備こそが政府の役割である。
労働者を労働力ではなく人として尊重する社会の実現のためには、労働組合自らが仲間を増やしすべての職場や地域で集団的労使関係を拡大していくことが重要であり、組織拡大に全力で取り組む。連合・構成組織・地方連合会・単組は一致団結して、社会の不条理や格差の拡大を許さず、正規・非正規、組織・未組織を問わず、すべての働く者・国民の生活の底上げをはかるため、『すべての労働者の立場にたって働き方を見直そう! 「底上げ・底支え」「格差是正」でクラシノソコアゲ!』をスローガンに掲げ、「働くことを軸とする安心社会」の実現に向けて果敢に闘おう。

I.2018春季生活闘争を取り巻く情勢
1.世界経済
世界経済は回復している。世界の購買担当者景気指数(PMI)は、先進国、新興国ともに持ち直しの動きを見せており、高い水準で推移している。背景には、米中経済の堅調さがある。米国は3月に利上げを実施したものの、雇用・所得環境は依然として良好であり、GDPの7割を占める個人消費は増加基調を維持している。米国新政権の経済政策に対する期待から株価も上昇し、景気回復の追い風となっている。また、中国経済も成長率の減速が一服している。9月の中国共産党大会を控えた政府は、景気の腰折れを防ぐためにインフラ投資など景気対策を実施したほか、世界的なITサイクルの改善も中国経済を下支えしている。
一方、IMF世界経済見通し(2017年10月10月公表)は、世界全体の成長率見通しを2017年は3.6%、2018年は3.7%とした。アメリカの政策の先行き不透明感、イギリスのEU離脱に伴う混乱や先進国における賃金の伸び悩みなど、懸念すべき点はあるとしながらも、引き続き緩やかな成長を見込んでいる。

2.日本経済
(1)全国
 (a) 日本経済は、11月15日に内閣府が発表した2017年7~9月期の国内総生産(GDP、季節調整値)によると、物価変動の影響を除いた実質が前期比0.3%増と、16年ぶりに7四半期連続のプラスとなった。ただ、個人消費がけん引した4~6月期から一転、輸出が下支えする外需頼みに逆戻りしており、賃金の伸び悩みによる個人消費の不振が、内需主導による自律的な景気回復を阻んでいる。
連合総研(連合総合生活開発研究所)による日本経済の現状は、緩やかに経済は回復を続けている。2016年後半からの世界経済の回復とともに輸出が伸び、生産は増加基調にある。企業収益は史上最高となり自己資本比率は製造業、非製造業ともに高水準にある。雇用情勢は、完全失業率がすべての年齢層で低下し、社員の有効求人倍率が1倍を上回るなど、かつてない人手不足感が高まっていると分析している。
民間エコノミストの多くは緩やかな成長が続くとみるが、消費の力強さに懐疑的であると分析している。8月の長雨や生鮮食品の高値で財布のひもは緩みにくいと指摘されている。また、コスト圧縮のため、人手不足に伴う賃金上昇が残業代削減などで打ち消された場合、消費拡大のペースが鈍る可能性があると分析する。
 (b) 企業業績の動向は、9月の日銀短観において、大企業製造業の業況判断指数(DI)が、リーマン・ショック前の2007年9月以来10年ぶりの高水準となり、国内景気は順調な回復と謳った。一方で深刻化する人手不足や、核・ミサイル開発を進める北朝鮮情勢などが先行きの不安要素としている。
(c) 物価はこのところ上昇傾向にあり、総務省が10月27日に発表した9月の消費者物価指数(CPI)は総合指数で前年同月比0.7%上昇の100.5、生鮮食品を除く総合指数も0.7%上昇の100.3となった。エネルギー価格の影響を除くと小幅のプラスにとどまっており、なお弱めの動きが続いている。先行きの物価を展望すると、消費者物価の前年比は、マクロ的な需給ギャップの改善や中長期的な予想物価上昇率の高まりなどを背景に、プラス幅の拡大基調を続け、2%に向けて上昇率を高めていくと考えられる。
(2)道内
(a) 北海道経済産業局は、10月18日、8月の経済指標を中心とした道内経済概況を発表した。総括判断は6カ月連続で「持ち直している」に据え置いたが、先行きについての表現を「人手不足や水産物の不漁が管内経済に与える影響、国際経済の動向等を十分注視する必要がある」とした。主要項目別では、判断の対象となる7項目のうち、生産活動は、前月の「持ち直しの動きがみられるものの、一部に弱い動き」から「持ち直しの動きがみられる」に、公共工事は、「減少に転じている」から「増加に転じている」に、それぞれ上方修正した。生産活動は、情報機器や自動車用鋼材が増加した。ほかの5項目の判断は据え置いた。
(b) 日本銀行札幌支店は10月2日、9月の道内企業短期経済観測調査(短観)において、企業の景況感を示す業況判断指数(DI)は、全産業で6月より3ポイント高いプラス14と、3四半期連続で改善したと発表した。昨夏の台風被害の復旧工事や外国人観光客の増加などが寄与したが、小売をはじめ魚介類の不漁などが響いた業種もあり、先行きに慎重な見方も出ている。一方、人手不足感を示す「雇用人員判断DI」は、全産業でマイナス40と、バブル期の1990年11月に記録したマイナス39を26年10カ月ぶりに更新。全国のマイナス28より不足感が強まっており、今後も同様の傾向が強まる見通しである。
(c) 北海道労働局は、10月27日、9月の雇用失業情勢について、「改善が進んでいる」と発表した。9月の道内有効求人倍率は、全国1.38倍には及ばないものの、1.15倍(前年同月1.10倍)となり、92ヶ月連続で前年同月を上回り、新規求人数も3.0%と増加している。また、道内の正社員求人は、倍率の推移では0.77倍(前年同月日+0.07倍)、割合では45.2%(前年同月比41.9%)と増加に転じている。さらに、道内の新規高卒者の求人受理については、9月末の求人数は16,262人と、前年同月を14.2%(2,028人)増加しており、9月末としては過去3番目の高水準となる。一方、求職者数は7,753人、前年同月比6.1%(502人)減少している。
 (d) 今年2月22日、厚生労働省発表の「平成28年 賃金構造基本統計調査(全国)」の結果による2016年の道内の一般労働者の1ヶ月あたりの所定内給与額は267,600円(対前年比+8,500円)で、全国平均額304,000円(対前年比±0円)に対して、88.0%(前年87.3%)に相当する金額にとどまっている。また、道内の男女間における賃金格差は、男性294,200円(年齢44.8歳、勤続12.8年)、女性220,200円(年齢41.7歳、勤続8.7年)となったが、男女間賃金格差(男性=100)は過去最少の74.8(対前年73.8)と、解消されてはいないが縮小している。
一方、道内の短時間労働者の1時間あたりの所定内給与額は、男性992円、女性951円である。全国平均額の男性1,134円、女性1,054円に対して、それぞれ112円、103円もの格差が生じている。また、一般労働者(正社員)との賃金格差については、一般労働者(正社員)の所定内給与額を時間換算したものを100とした場合、格差は縮小しているが正社員賃金の7割弱の水準にとどまっている。

II.2018春季生活闘争の取り組み内容
 1.基本的な考え方
(1)「底上げ・底支え」「格差是正」の取り組みの継続
現時点での日本経済の先行きは、国内・海外要因が相互に影響しつつも、緩やかな成長が見込まれているが、企業収益が過去最高を記録する中、労働分配率は低下を続け、実質賃金も横ばいとなっており、個人消費については若干の上向き感は見られるものの、回復に向けた勢いはみられない。
GDPの約6割を占める個人消費が回復しなければ、労使でめざしてきた「経済の自律的成長」「経済好循環の実現」という社会的目標は達成され得ない。
働く者のモチベーションを維持・向上させていくためには、「人への投資」が不可欠であり、すべての労使が社会的役割と責任を意識して労働諸条件の改善をはかることが必要である。
したがって、2018春季生活闘争においても、月例賃金の引き上げにこだわり、賃金引き上げの流れを継続・定着させるとともに、とりわけ、非正規労働者の「底上げ・底支え」「較差是正」の実効性を高めるためにも、企業内最低賃金協定の締結拡大や水準の引き上げ、適用労働者の拡大に取り組み、法定最低賃金の改善に波及させ、「誰もが時給1,000円」の実現をはかることも不可欠である。あらゆる手段を用いて、個々の企業・職場における「底上げ・底支え」「格差是正」に構成組織が一丸となった取り組みを継続していく。
こうした観点からも、引き続き、名目賃金の到達目標の実現、ミニマム基準の確保に取り組む必要がある。その上で賃上げ要求水準は、それぞれの産業全体の「底上げ・底支え」「格差是正」に寄与する取り組みを強化する観点から、2%程度を基準とし、定期昇給相当分(賃金カーブ維持相当分)を含め4%程度とする。
(2)「大手追従・大手準拠などの構造を転換する運動」の継続的な取り組み
1)個別賃金の社会水準確保と相場形成に向けて
2017年春季生活闘争における「大手追従・大手準拠などの構造を転換する運動」は、連合・構成組織・中小組合が一体となった取り組みを行った結果、「賃上げ分」「定昇相当込み賃上げ」が昨年を超えると同時に、「賃上げ分」の率が大手を上回る等、中小の主体的な取り組みが見られた。これを今後も継続・定着させるとともに、さらに前進させていくことが重要である。
中小組合の賃金引き上げに向けては、賃金実態の把握と賃金制度の確立は不可欠である。連合「地域ミニマム運動」を通じて、地域における賃金相場の形成に積極的に参画するとともに、絶対額での水準にこだわり、賃金改定原資の各賃金項目への配分等に労働組合がこれまで以上に積極的に関わっていくことが必要である。この観点も踏まえ、賃金制度の整備や賃金実態把握、定期昇給相当分(賃金カーブ維持分)の労使確認など、事前の準備が重要であることを徹底していくことが必要である。
2)取引の適正化の推進
中小企業の賃上げ原資確保には取引の適正化の推進が不可欠であり、「サプライチェーン全体で生み出した付加価値の適正分配」が必要である。あわせて、それぞれの段階で生み出される付加価値は、健全で安全で働きがいのある職場が基盤にあってこそ生み出されるものである。取引の適正化と健全で安全で働きがいのある職場の実現が同時に推し進められるよう、職場労使、経営者団体とともに社会全体に訴えていく。
加えて、働く者は同時に消費者でもある。一人ひとりが倫理的な消費行動を日々実践していくことも持続的な社会に向けた大切な営みであり、消費者教育の推進とともに、働く者の立場から社会に呼びかけていくことも必要である。(BtoB➡BtoC)
(3)「すべての労働者の立場にたった働き方」実現への取り組み
企業の存続に不可欠な「人材の確保・定着」と「人材育成」に向けては、職場を熟知する労使によって長時間労働の是正をはじめとする働き方を見つめ直し、安全で健康で持続可能な職場を構築していくとともに、正規労働者・非正規労働者を問わず個々人の状況やニーズにあった多様な働き方を選択できる仕組みを整えていくことが必要である。同じ職場で働くすべての労働者の均等・均衡待遇の実現や正社員化の取り組み、安心して育児・介護・治療と仕事の両立を可能とする取り組みなどワーク・ライフ・バランス実現に向けた取り組みも必要である。
2.具体的な要求項目
(1)賃上げ要求
1)月例賃金
(a) すべての組合は月例賃金にこだわり、賃金の引き上げをめざす。要求の組み立ては、定期昇給相当分(賃金カーブ維持相当分)を確保した上で、「底上げ・底支え」「格差是正」にこだわる内容とする。
(b) その際には、賃金の上げ幅のみならず、めざすべき賃金水準への到達など「賃金水準の絶対値」にこだわる取り組みを進める。構成組織はそれぞれの産業ごとに個別銘柄の最低到達水準・到達目標水準を明示し、社会的な共有に努める。単組は組合員の個別賃金実態を把握し、賃金水準や賃金カーブを精査してゆがみや格差の有無を確認した上で、これを改善する取り組みを行う。
(c) 賃金制度が未整備の単組は、構成組織の指導のもと、制度の確立・整備に向けた取り組みを強化する。
(d) 月給制の非正規労働者の賃金については、正社員との均等待遇の観点から改善を求める。
2)規模間格差の是正(中小の賃上げ要求)
企業数の99.8%を占め、全従業員の8割超を雇用する道内中小企業の経営基盤の安定と、そこで働く労働者の労働条件の向上および人材の確保・育成は、日本経済の「底上げ・底支え」「格差是正」の必要条件であり、健全で自律的かつ持続的な発展にとって不可欠である。
12月の地方委員会で提起する「中小共闘方針」にもとづいて、月例賃金の引き上げにこだわりつつ、年収確保の観点も含め水準の確保・向上をはかる。
(a) 中小組合の平均賃金を基準とした引き上げ額をベースとした上で、「底上げ・底支え」「格差是正」をはかる観点で、連合加盟組合平均賃金との格差の拡大を解消する水準を設定する。すなわち、連合加盟組合全体平均賃金水準の2%相当額との差額を上乗せした金額を賃上げ水準目標(6,000円)とし、賃金カーブ維持分(1年・1歳間差)(4,500円)を含め、総額で10,500円以上を目安に賃金引き上げを求める。
(b) 「底上げ・底支え」「格差是正」の実現をはかるため、構成組織はそれぞれの産業実態を踏まえて「到達目標水準」を設定する。また、都道府県ごとに連合リビングウェイジにもとづく「最低到達水準」を設定し、すべての労働者がこの水準をクリアすることをめざす。
3)雇用形態間格差の是正(時給等の引き上げ)
時給引き上げの取り組みは、とりわけ、非正規労働者の労働諸条件の「底上げ・底支え」「格差是正」と正規労働者との均等待遇の実現をはかるため、次のいずれかの取り組みを展開する。
(a) 「誰もが時給1,000円」を実現する。
(b) すでに時給1,000円超の場合は、37円(イ)を目安に引き上げを要求する。
(c) 「都道府県別リビングウェイジ」を上回る水準をめざして取り組む。
(d) 昇給ルールの導入・明確化の取り組みを強化する。昇給ルールが確立されている場合は、その昇給分を確保した上で、「底上げ・底支え」「格差是正」にこだわる内容とする。
4)男女間賃金格差の是正
男女の勤続年数や管理職比率の差異が男女間の賃金格差の主要因となっていることから、職場における男女間賃金格差の是正に向けて取り組みを進める。
(a) 単組は、賃金データにもとづいて男女別・年齢ごとの賃金分布を把握して「見える化」(賃金プロット手法など)をはかるとともに問題点を点検し、改善へ向けた取り組みを進める。
(b) 生活関連手当(福利厚生、家族手当など)の支給における住民票上の「世帯主」要件は実質的な間接差別にあたるので、廃止を求める。また、女性のみに住民票などの証明書類の提出を求めることは男女雇用機会均等法で禁止とされているため、見直しを行う。
5)企業内最低賃金
(a) すべての組合は、企業内最低賃金を産業の公正基準を担保するにふさわしい水準で要求し、協定化をはかる。また適用労働者の拡大をめざす。
(b) すべての賃金の基礎である初任給について、人材確保の観点も踏まえた社会水準の確保をめざす。 18歳高卒初任給の参考目標値……172,500円(ロ)
 ※ 道内18歳高卒初任給(ハ)は154,100円(前年149,700円)であるが、本部同様の考え方にそって計算すると、157,200円(前年152,700円)が最低限クリアすべきミニマム基準とする。

(イ) 中小共闘方針が提起する賃上げ水準目標6,000円を平均所定内実労働時間数164時間(厚生労働省「平成28年賃金構造基本統計調査」)で除して時給換算
(ロ)連合「2017年度 連合構成組織の賃金・一時金・退職金」調査結果(速報)より、主要組合の高卒初任賃金水準 事務・技術167,176円と生産171,109円の平均額に2%分上乗せ
(ハ)厚生労働省「平成29年 賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概要」

6)一時金
月例賃金の引き上げにこだわりつつ、年収確保の観点も含め水準の向上・確保をはかることとする。
7)中小企業・非正規労働者等の退職給付制度の整備
(a) 企業年金のない事業所においては、企業年金制度の整備を事業主に求める。その際、企業年金は賃金の後払いとしての性格に鑑み、確定給付企業年金(DB)を中心に制度設計を検討する。
(b) 非正規労働者に企業年金が支給されるよう、退職金規程の整備をはかる。
(2)すべての労働者の立場に立った「働き方」の見直し
健康で働き続けられる労働時間と過労死ゼロの実現、超少子高齢化・人口減少社会が進むわが国の社会構造を踏まえ、「社会生活の時間」の充実を含めワーク・ライフ・バランス社会の実現をめざして、個々人の状況やニーズに合った働き方と処遇のあり方について総体的な検討と協議を行う。とりわけ喫緊の課題である総実労働時間縮減に向けて、「職場点検チェックリスト」なども活用し、労働時間管理の徹底や年次有給休暇の取得促進などに取り組む。
1)長時間労働の是正
罰則付き時間外労働の上限規制など、長時間労働是正に向けた労働基準法改正が行われることの趣旨と意義を踏まえ、先行的に職場の基盤づくりに取り組む。
(a) 36協定の締結について
a)36協定は、「月45時間、年360時間以内」を原則に締結する。
b)やむを得ず特別条項を締結する場合においても、年720時間以内とし、原則を踏まえ、より抑制的な時間となるよう取り組む。
c)休日労働を含め、年720時間以内となるように取り組む。
d)本則の適用猶予となっている業種(ニ)についても、原則に近づけるための労使協議を行うとともに、適用除外となっている業務(ホ)についても、本則を適用するよう労使協議を進める。
(b) 適用猶予されている中小企業においても、月60時間を超える割増賃金率を50%以上に引き上げる。
(c) 勤務間インターバル規制(原則11時間)の導入について、労使協議を進める。
(d) 労働者の健康確保の観点から、管理監督者、みなし労働適用者を含むすべての労働者の実労働時間を客観的な方法で把握する仕組みを導入する。
(e) 年次有給休暇の取得促進
年休カットゼロに向けて取り組むとともに、労働基準法改正により事業者に年休5日の時季指定権が義務化されることを踏まえ、5日未満者をなくす取り組みを推進する。
(f) 50人未満の事業場においても安全衛生委員会の設置を行う。

(ニ)自動車運転業務、建設事業、医師等
(ホ)新商品・新技術などの研究開発

2)職場における均等待遇実現に向けた取り組み
雇用形態にかかわらず仕事に応じた適正な処遇の確保に向けた基盤整備に先行的に取り組む。
(a) 雇用安定に向けた取り組み
個々人のニーズに応じた働き方が選択できる制度の整備を推進する。
a)正社員への転換ルール・制度を整備し、また制度の運用状況の点検を通じて、正社員化を希望する者の雇用安定を促進する。
b)2018年4月より改正労働契約法第18条の無期転換ルールが適用されるケースが本格的に生じることを踏まえ、無期転換あるいは正社員登用に向けた制度の構築と雇止め防止に向けた労使協議を行うとともに、当該労働者への周知を徹底する。
(b) 「同一労働同一賃金」の実現に向けて法改正が行われることを踏まえ、連合が発行した「同一労働同一賃金ガイドライン案の手引き(仮称)~多様な働き方のもとで納得性ある処遇実現のために~」を参考に、職場における雇用形態間の不合理な労働条件の点検・改善に取り組む。
a)一時金の支給
b)福利厚生全般および安全管理に関する取り組み
c)社会保険の加入状況の確認・徹底と加入希望者への対応
d)有給休暇の取得促進
e)育児・介護休業の取得は正社員と同様の制度とする。
f)再雇用者(定年退職者)の処遇に関する取り組み
(3)ワークルールの取り組み
すべての職場におけるディーセント・ワークの実現、ワーク・ライフ・バランスの推進、コンプライアンスの徹底をはかる観点から取り組みを進める。
1)改正労働基準法に関する取り組み
2)同一労働同一賃金の実現に向けた法改正に関する取り組み
3)改正労働者派遣法に関する取り組み
4)障がい者雇用に関する取り組み
5)有期労働契約(無期転換ルール)に関する取り組み
6)女性活躍推進法に関する取り組み
7)短時間労働者に対する社会保険の適用拡大に関する取り組み
8)育児・介護・治療と仕事の両立の推進に関する取り組み
 ※ 詳細の取り組みは、12月の地方委員会で提案する。
(4)男女平等の推進
男女の人権が尊重され、仕事と生活の調和が取れる社会の実現をめざし、職場における男女平等や両立支援の促進に向け、連合ガイドライン(ヘ)などを活用して取り組みを進める。
1)女性活躍推進法、男女雇用機会均等法等の定着・点検
2)育児や介護と仕事の両立に向けた環境整備
3)次世代育成支援対策推進法にもとづく取り組みの推進
 ※ 詳細の取り組みは、12月の地方委員会で提案する。

(ヘ)「女性活躍推進法に基づく「事業主行動計画」策定等についての取り組みガイドライン」(2015年度第3回中央執行委員会配布/2015.12.17)、「性的指向および性自認に関する差別禁止に向けた取り組みガイドライン」(2018年度第3回中央執行委員会配布/2017.11.16)

3.運動の両輪としての「政策・制度実現の取り組み」
すべての働く者の「底上げ・底支え」「格差是正」に向けて、政策・制度実現の取り組みを春季生活闘争における労働諸条件改善の取り組みとともに運動の両輪として推し進める。
具体的には、「2018年度 重点政策実現の取り組み方針」を踏まえ、「働くことを軸とする安心社会」の実現に向けた以下の政策課題について、政府・政党への働きかけ、審議会・国会審議対応、街宣活動などを通じた世論喚起など、連合本部・構成組織・地方連合会が一体となって幅広い運動を展開する。
(1)企業間における公正・適正な取引関係の確立に向けた取り組み
(2)税による所得再分配機能の強化に向けた取り組み
(3)雇用形態にかかわらない均等待遇原則の法制化、および時間外労働の上限規制の確実な実現に向けた取り組み
(4)医療・介護・保育サービスの人材確保に向けた取り組み
(5)子ども・子育て支援の充実と待機児童の解消等の財源確保に向けた取り組み
(6)教育の機会均等実現に向けた教育の無償化・奨学金の拡充に向けた取り組み

III.闘争の進め方
1.基本的な考え方
(1)すべての労働者を対象とした闘争を展開するために、連合北海道・構成組織・地域協議会は、その機能と力量を最大限発揮すべく、重層的かつ総がかりでの共闘体制を構築する。
(2)とりわけ、格差是正や社会的な賃金相場の底上げのためには、賃金に関する様々な情報の社会的な共有を進めることも大切である。加えて、賃金制度そのものの存否や公開の有無が、賃金の下支えに大きく影響することを踏まえ、構成組織や地域協議会は、賃金制度整備や交渉力強化に向けた支援を推進する。
(3)「底上げ・底支え」「格差是正」の実現に重点を置いた闘争体制を構築し、従前同様、「連合北海道春季生活闘争本部」を設置し、闘争委員会(執行委員会)を開催して闘争状況の確認と方針の確立をはかる。
(4)産業別部門連絡会や中小・パート共闘会議を中心に、産別や地協からの情報をもとに、開示を積極的に行い、社会的賃金水準の形成をはかる闘争体制を構築する。
(5)地場集中決戦方式を踏襲し、集中回答日に結集する体制を構築する。
(6)「クラシノソコアゲ応援団!RENGOキャンペーン」第3弾の取り組みとして、世論へのうねりを促す行動を展開する。
(7)「社会的キャンペーン行動」を展開し、新卒者の就職支援、官製ワーキングプアの解消、非正規労働者の均衡・均等待遇の実現に向けて、広く社会へ波及をさせていく。
(8)「政策・制度実現の取り組み」を運動の両輪と位置づけ、国民全体の雇用・生活条件の課題解決に向け、政策・制度実現の取り組みと連動させた取り組みを展開する。
(9)労働基本権にこだわる闘争の展開をはかる。
2.効果的な相場波及に向けた取り組み、態勢の強化
(1)「産業別部門連絡会議」の連携と機能強化
 春季生活闘争期間中に3回以上の連絡会議を開催し、各産別の方針や交渉結果の付け合せによる情報の共有化による連携をめざす。また、個別賃金水準の維持・向上をはかるため、中小企業に働く労働者の処遇改善、企業内最賃協定の締結、大企業と中小企業労働者の企業規模間(男女間)賃金格差の是正や非正規労働者の待遇改善・組織化要求の豊富化、エントリー登録組合の拡大等の取り組みを展開する。第1・第2先行組合による相場形成と波及力の強化をはかるため、「賃金水準」「賃金カーブ維持分」の開示を行い、賃金水準の相場形成を重視した情報開示を進め、地場・中小組合のたたかいにつなげていく取り組みを強化する。
(2)中小労組の取り組み体制 (中小・パート共闘会議)
(a) 中小企業労働者の「底上げ・底支え」「格差是正」の取り組みの実効性を高めるため、「中小・パート共闘会議を」中心に、闘争情報の交流強化、交渉ヤマ場の統一ゾーンの設定などに取り組むとともに、中堅組合も含めた共闘展開を行う。また、中小・パート共闘会議における情報交換を積極的に推進するとともに、産別・単組、地協(地区連合)方針に中小・非正規労働者の要求が反映されるよう取り組む。
(b) 2018地域ミニマム運動の参加拡大をはかり、北海道内の中小組合の賃金の底上げと賃金体系の確立を促す。
(c) すべての労働者の賃金の「底上げ・底支え」「格差是正」に向けて、全地協において、地域の商工団体(中小企業家同友会)等との懇談の場を設定し、労働組合、経営者の枠を超えて地域を守るため、そこに働く労働者の賃金・労働条件改善に結びつける話し合いを継続する。
(d) 連合が設置する「取引問題ホットライン」を継続し、悪質な取引の抑制をはかるとともに、適正な価格転嫁と公正取引の実現に向けた取り組みを推進する。このため連合北海道として、4年目となる公正取引委員会北海道事務所及び北海道経済産業局への要請行動を展開し、中小企業に働く労働者の賃金引上げ原資の確保に向けて取り組みを強化する。
(3)非正規労働者の労働条件改善
非正規労働者の雇用安定化や労働条件改善の取り組みを強化し、非正規労働センターと連携を図り、非正規労働者の実態把握、交流機会づくりを通じた待遇改善に取り組む。特に、「同一労働同一賃金」の実現に向けたパート労働者との意見交換の場を設定し、パート賃金の引き上げ・処遇改善・組織化など、産別・単組方針への反映を通じた要求実現をめざす。
(a) すべての労働組合は、非正規労働者の労働条件の均等処遇に向けた取り組みを展開する。
(b) 非正規労働者の賃金引き上げ要求にあたっても、賃金水準の絶対値によりこだわりを持った取り組みを進めていく。
(c) 重点項目の設定にあたっては、均等処遇に関する法令の遵守はもとより、職場の働き方の実態を直視しながら改善を求めていく立場で設定する。
(d) 非正規労働者の処遇改善と組織化をめざし、引き続き、「パートタイム労働者等の待遇改善・組織化調査(単組アンケート)」の実施と連動し、「職場から始めよう運動」を継続的に行う。
(4)雇用対策の強化
  産業政策と一体感ある雇用政策を求めて、10年目となる「社会的キャンペーン行動」を継続実施する。要請時期は、1~2月の地域討論集会前段の期間を活用し、(総合)振興局、商工会議所、学校などを訪問し、新卒者対策などに向けた行動を展開する。
(5)地域での社会的取り組み
     「地域の活性化には地域の中小企業の活性化が不可欠」をスローガンに、地域のあらゆる関係者との連携をはかり、「地域活性化」と「公正取引」による地場産業の活性化と働く者の処遇改善を一層進めていくため、「地域活性化フォーラムin道東」を釧路市で開催する。
(6)連合北海道 第4回医療職場の意見交換会の開催
   医療(看護師)職場の意見交換会を開催し、春季生活闘争の産別・単組の方針に反映することをめざす。
日  時 2018年2月14日(水)
場  所 ホテル・ポールスター札幌
参加対象 情報労連(NTT労組札幌病院分会)、JAM北海道(日鋼記念病院分会・天使病院分会)、自治労(札幌市立病院労組・札幌医科大学労組・北海道医療生協職員労組)、ヘルスケア労協(協会病院労組)、基幹労連(新日鐵住金労働組合病院分会)、王子総合病院労組、地域ユニオン(亀田・高橋病院)ほか
(7)公契約条例の制定などに向けた取り組み
   公契約条例の制定は、公契約下の労働者の労働条件の底上げにつながるものである。公契約条例の制定、下請法等に関する取り組みを強化し、中小企業労働者の生活や労働条件等を確保する。
連合北海道は、今年3月に結成した「公契約条例を社会に広げることをめざすワーキングチーム」を中心に、向こう2年間の取り組み方針に則り、産別、地協・地区連合など組織内での公契約条例に対する理解を深めるとともに、一般市民・勤労者・経営者に向けて、公契約条例の意義や背景について発信し、理解を広める取り組みを展開する。
3.春季生活闘争を通じた組織拡大の取り組み
組織化は労使交渉の大前提であり、2018春季生活闘争がめざす「底上げ・底支え」「格差是正」の実現には不可欠である。連合の「力と政策」の強化に向けて以下の取り組みを進める。
(1)構成組織は、非正規労働者の組織化と処遇改善の促進をめざして、「職場から始めよう運動」をより強化し、同じ職場で働くパート・有期契約などの非正規労働者の組織化に積極的に取り組むよう加盟組合を指導する。
(2)未組織の子会社・関連会社、取引先企業などを組織化のターゲットに定め加盟組合とともに組合づくりを前進させるとともに、同じ産業で働く未組織労働者、未組織企業の組織化に取り組む。
(3)上記で掲げた組織化は通年の活動であるが、2018春季生活闘争での成果獲得に向けて、交渉の前段での取り組みを強く意識し、加盟組織への指導を強化する。
4.春季生活闘争を通じた労働者自主福祉運動の取り組み【5年目の取り組み】
 労働者自主福祉運動は、第2の賃金闘争として、可処分所得を引き上げるための有効な手段であり重要な役割を担っている。そのためには、労働者の相互扶助の原点である労働者自主福祉運動へ結集し、組合員・家族の生活向上に向けて、春季生活闘争の期間中を重点に、(a)労働金庫運動、(b)全労済運動、(c)住宅生協運動、(d)医療生協運動の取り組みを強化する。
5.今後の進め方
  連合第76回中央委員会(12月5日)の闘争方針確認を受け、12月の地方委員会(12月20日)にて、「連合北海道2018春季生活闘争方針」を決定する。
6.当面する日程
2017年
11月30日(木)       連合北海道第30回定期大会
12月 5日(火)       連合本部第76回中央委員会(東京)
12月 5日(火)        金属機械部門連絡会 第1回幹事会
12月14日(木)        第1回中小・パート労働条件委員会
12月18日(月)       2018春季生活闘争「格差是正フォーラム」(東京)
12月20日(水)       第1回闘争委員会(第2回執行委員会)
               連合北海道第68回地方委員会
               地協事務局長会議
2018年
 1月上旬        連合白書学習会(東京)
1月11日(木)       連合北海道ハイタク最賃幹事会、学習会(センチュリー)
1月25日(木)       第2回闘争委員会(第3回執行委員会)
1月25日(木)       地協事務局長会議
1月下旬~2月中旬  北海道ブロック推進会議(3地協)
              各地協・春季生活闘争討論集会
 2月5日(月)      2018春季生活闘争・闘争開始宣言集会(東京)
 2月上・中旬      産業別部門連絡会
 2月中旬        第2回中小・パート共闘会議(中小・パート労働条件委員会)
2月14日         連合北海道 第4回医療職場の意見交換会(ホテルポールスター)
3月5日(月)       2018春季生活闘争・要求実現集会(東京)
3月5日(月)       2018春季生活闘争勝利!全道総決起集会(札幌市教育文化会館)

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